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菰野ピアノ歴史館探訪


菰野ピアノ歴史館

2021年10月11日に三重県菰野(こもの)町に日本初の体験型ピアノ博物館『菰野ピアノ歴史館』がオープンします。オープン前に中を見せていただいたので皆様にこの素晴らしい歴史館をご紹介させていただきます!!


・『菰野ピアノ歴史館』について

菰野ピアノ歴史館は日本初の体験型ピアノ博物館です。

まずは基本的なご利用案内から


開館時間:10:00~17:00 (入館受付は16:00まで)

休館日 :毎週火曜日・木曜日(祝日の場合は開館します)

入館料 :大人500円/高校生以下400円【10名以上の団体割引あり】

Tel 059-324-4348

Mail info@piano-museum.com



・『菰野ピアノ歴史館』へ

『菰野ピアノ歴史館』へは名古屋から近鉄名古屋線急行で近鉄四日市駅へ四日市駅からは近鉄湯の山線で終点の湯の山温泉駅が最寄りの駅になります。

名古屋からは急行で30分程度、湯の山線は25分程度の乗車になります。

湯の山線もローカル鉄道ながら日中毎時2~3本電車があるので電車でのアクセスは思いの外悪くはありません。

駅前の道路を山に登る方向に歩いていきます。途中非常に綺麗な三滝川を橋で渡り7分程度で歴史館入り口のが右手に見えてきます。

車でのアクセスも新名神菰野インターから近いようでアクセスは非常に良好です。



・館内様子&一部楽器紹介


館内の様子と展示楽器の一部をご紹介します。

※今回の訪問時はオープン直前の為かなりの台数が整備中によりばらされている状態なのをご了承ください。次回正式オープン後の訪問時にでも写真を差し替えたいと思います。

菰野ピアノ歴史館

手前から

1867年製ハイツマン(墺) ウィーン式アクションを搭載されたハンマーフリューゲル

1921年製スタインウェイ(独) 戦前のハンブルグ製の家庭用ピアノ

1944年製スタインウェイ(独) スタインウェイ最盛期のフルコンサートピアノ


菰野ピアノ歴史館

左から

1816年製シュライプ(独)のリラピアノ アップライトのご先祖様

1865年製プレイエル(仏)のピアニーノ ポストショパン時代のプレイエル、ショパン時代の音を色濃く残す一台。


菰野ピアノ歴史館

1920年製ペテルス(米) 特徴的な形のアメリカ製アップライト


菰野ピアノ歴史館

1905年製ベヒシュタインB型(独) 往年のベヒシュタイン


菰野ピアノ歴史館

1867年製スタインウェイ(米) スクウェアピアノ スクウェアの最高級モデル


菰野ピアノ歴史館

1822年製ジョン・ブロードウッド(英) ベートーヴェン時代の音を伝える貴重な一台


菰野ピアノ歴史館

1903年製ダンハム(米) スクウェアピアノ 当時流行りのスタイルのアメリカ製スクウェア


菰野ピアノ歴史館

年式不明エラール(仏) クラヴサン 実はとんでもなく貴重なエラール製モダンチェンバロ


菰野ピアノ歴史館

大正時代のヤマハ(日) ヤマハがヨーロッパのピアノを模倣していた時代の一台


菰野ピアノ歴史館

1900年製シードマイヤー(独) ドイツ老舗ピアノメーカーの貴重な一台


菰野ピアノ歴史館

1897年製L&K(瑞) 携帯ピアノ 当時の演奏旅行時にも指の訓練を目的としたピアノ


菰野ピアノ歴史館

修理工房。手前からブリュートナー2台(独)と奥はベヒシュタイン(独)


菰野ピアノ歴史館

修復待ちの1899年製ベヒシュタインB型(独)


菰野ピアノ歴史館

修復待ちのアップライトピアノ等。手前の取っ手付きのはプレイエル


菰野ピアノ歴史館

修復待ちのスクウェアピアノ達


菰野ピアノ歴史館

修復待ちのカラード&カラード(英)の巨大なアップライトピアノ



『菰野ピアノ歴史館』の楽しみ方


1.上の項で紹介したピアノが全部弾ける、という一言に尽きるでしょう。

大まかに分けて木製フレーム半鉄骨フレーム総鉄骨フレームの3種類の時代の楽器が歴史館では体験することが出来ます。

しかし発展途上の旧式ピアノは総鉄骨フレームの現代ピアノと違い非常に脆く繊細です。現代のピアノと同じように弾くと簡単に壊れてしまいます。

各時代毎のピアノを弾く際は以下に注意してください!


a.木製フレームの楽器(~1830年頃)ベートーヴェン等の古典派時代の楽器

・アクションが現代のものとは別物です軽く浅いです。弦も材質が異なり非常に脆いです。ハンマーも革巻きハンマーですので現代のピアノの様な強奏は絶対NGです。弱音を味わうように大事に弾きましょう。

・ペダルも軽く脆弱で材質も大抵は木製です。力強く踏んだり、体重を掛けるような踏み方は絶対NGです。慣れるまではゆっくり慎重に踏んでください。


b.半鉄骨フレームの楽器(1820~1870年頃)ショパン等ロマン派前期と同時代の楽器

・ウィーン式とイギリス式で全然違いますがイギリス式アクションは改良され今の楽器に近づきます。弦も材質が多少改善されていますがまだ弱いです。現代のピアノの様な強奏は絶対NGです。

・ペダルも金属になりますが取り付け方は現代に比べ脆弱です。力強く踏んだり、体重を掛けるような踏み方は絶対NGです。慣れるまではゆっくり慎重に踏んでください。


c.総鉄骨フレームの楽器(1860年頃~)後期ロマン派~現代まで

・アクションはほぼ現代のものと遜色なくなります。オリジナルコンディションの個体では弦が経年で弱くなっているので強奏は止めましょう

・ペダルは現代のものとほとんど同じものが着いてます。しかし力強く踏んだり、体重を掛けるような踏み方は絶対NGです。個体差があるので慣れるまでは慎重に踏んでください。


2.菰野は浜松などの博物館と違い修復を手掛けた技術者が常駐しているので専門的な質問にも答えてもらえたり状況次第ではその場で楽器の中を見せてもらえたりします。


3.修復工房も併設されており修復作業を見学することもできる。ばらばらになったピアノは普段見ることが出来ないので貴重な経験になると思います。


4.タイミング次第ではプロの演奏を間近に聴くことができたりピアノの歴史のレクチャーを受けることができる。


どうですか?ピアノが好きな人にとってはどんな遊園地より楽しいと思います。



『菰野ピアノ歴史館』有料会員入会ご協力のお願い

ここまで簡単にではありますが『菰野ピアノ歴史館』をご紹介してきました。日本初の体験型ピアノ博物館ですが楽器を動態で保存するには多大な労力とメンテナンス費がかかると思います。そこで『菰野ピアノ歴史館』では有料会員入会への協力をぜひともお願いいたします。個人会員は年額¥3,000と非常にリーズナブルです。会員特典としては

年間入場無料【当館主催亊参加無料】(法人は記名3名無料)

ピリオドサロンホールが使用できます。(要予約)

展示ピアノでプライベート演奏会ができます。(要予約)

ミュージアムショップの割引販売

会員様への情報提供サービス

これだけの内容で年間3,000円は非常に良心的だと思います。ぜひご協力よろしくお願いいたします。入会は下記URLから飛んだ先のフォームからできます。ちなみに自分はもちろん入会済みです。


入会用フォーム https://piano-museum.com/form


日本初の体験型ピアノ歴史館ぜひ生でその音を体感してみてください。


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