大人の為のいまさら聞けないピアノの『いろは』第2回【手と指】

最終更新: 2020年11月15日

ピアノを弾くのは特殊なケースを除いて当然手の指である。

第2回では『手と指』に関するいまさら聞けないを解説していこう。


1.手のフォーム


まずは正しい指と手の甲のフォームを身につけましょう。

リラックスした状態で左手5の指からミ・#ファ・#ソ・#ラ・ドの音に指を置いてみてください。

右手の場合も同様に1の指からミ・#ファ・#ソ・#ラ・ドの順です。

これが最も理想的な脱力した基本フォームになります。

特にこの時の指の形と手の甲の形は覚えてください!!

このフォームはショパンが生前に書いた唯一の未完に終わったピアノ指導書『ピアノ奏法』に書かれている理想的な手のフォームです。

左は基本ポジションを横から見た図です。

脱力が出来ていれば自然に曲がった指になると思います。

指がピンと伸びている人は力が入っていますのでリラックスしてからもう一度やってみましょう。

これが手の基本の形となりますのでしっかり身につけましょう!



2.音を出すときの基本

当たり前なことですがピアノは指で弾きます。

上の写真は手首~指の関節指と鍵盤が触れる点を図式化したものです。

ピアノは関節(支点)と筋肉(力点)を用いたテコの原理で鍵盤(作用点)を弾いているんです!

まず大前提であり超重要なことなので大きく書きます


弾く時は必ず鍵盤に触れた状態から指を動かす!!

ピアノを弾く時は第三関節(赤丸部分)を稼働させて弾く!!


この二点を守ればあなたのピアノ演奏は劇的に変わります!


まず一つ目の『鍵盤に触れた状態から指を動かす』ですが、これは読んだままです。

鍵盤に触れた状態から弾くことでミスタッチの軽減と音質の改善が望めます。

理由は簡単!


・正しい鍵盤に指が既に触れているのですからミスタッチのしようがありません。

 だいたいミスタッチの理由は指の準備不足によるところが大きいです。

 これは非常に大事なことです。今後記事にするのでその時に詳しく解説します。


・音質の改善ですが一回ピアノの音を出さないように鍵盤を指で叩いてみてください。

 『トンッ!』と思ったよりも大きい音がしませんか?

 ピアノは非常に大きな共鳴体ですのでこの音を楽器が勝手に拡散してしまうのです。

 ピアノの音が鳴っていても聴こえるような音ですのでピアノ本来の美しい響きを

 阻害してしまうのです。


そして二つ目は特にアマチュアの方に多く見られる現象ですが弱い指である4番と5番の指を使う際に手首を使って弾いてしまう人がいます。


まず左は正しい奏法です。


・鍵盤に触れた状態から弾く

・第三関節を稼働させて弾く

・第三関節以外は固定させて指の形を

 一定に保つ



そして手首で弾いている例です


・手首をひねる回転運動で弾いている

・第三関節が全く稼働していない

・手首を動かすことで手の甲がブレ

 他の指にも影響を与えている



見ていただければ一目瞭然ですが下は全く指が動いていません。指が動いてないということは指の第三関節を動かす筋肉を全く使えていないので

弱い指をかばって手首で弾く→指の関節を使わないので筋肉が育たない→弱い指を・・・・

という弱い指は永遠に弱いままという無限ループに陥ってしまいます。こんな弾き方でハノンやチェルニーを弾いても効果はないどころか悪い癖が定着する可能性が大きいです。


最後に超大事なことなのでもう一度


・弾く時は必ず鍵盤に触れた状態から指を動かす!!

・ピアノを弾く時は第三関節を稼働させて弾く!!


基本的なことですがピアノは基本の積み重ねが本当に重要なんです。

『ローマ(憧れの難しい曲)は一日にして成らず』ですよ!!



3.指と鍵盤

では指の動かし方を学んできましたがこの項では指の形とピアノの鍵盤の関係性について学んでいきましょう。

それでは問題です上の3つの中で正しい指の形はどれでしょうか?





正解は全部でした!!

でもおかしいですね?皆さんは小さいときに『猫の手で弾きなさい?』って教わりませんでしたか?一番右みたいに指を伸ばして弾いてたら注意されませんでしたか?

ではなぜ全部正しいのか解説していきましょう!!

上は先ほどの写真に指と関節指と鍵盤の接点打鍵の方向を図式化したものです。

上の3つで最も違うものが何かすぐにわかりますね?そうです、

指の形指の接点位置接点の面積が変わっています。

実はタッチでの音色変化は打鍵速度鍵盤との接点を両方を組み合わせてコントロールすることで達成されるのです。

打鍵速度の説明は別回でしますので、今回は指の形接点の面積について解説しましょう。


みなさん自分の指を見てみてください。指の腹を観察すると肉厚なところと薄いところがあると思います。

この肉厚(クッション)の差を使い分けることが非常に大事になってきます。

これが分かると上の写真は左から

硬くて狭い点普通の面柔らかくて広い面

と違う指先の部分で弾いているのが分かると思います。

そして先ほど第2項でピアノを弾くのに『てこの原理』が使われていると学びましたね?

そうです作用点である鍵盤にクッションがはさまることによって同じ力で弾いてもわずかに鍵盤へ伝わる力が変わってきます。これがピアノの音色変化へとつながるのです。


指先の次は指の間接についても見ていきましょう。


指の関節は打鍵の時打鍵の方向とは逆向きの負荷がかかります。この時、関節が負荷に負けると指がしなったり逆方向に反れてしまい折角鍵盤にかけるはずの運動エネルギーが関節に吸収され逃げてしまいます。こうなるとピアニッシモを出そうとした時に音が抜ける原因となってしまいますし力強く輝かしいフォルテを出すこともできません。

指の関節(特に第三関節)は打鍵時のフォームを最後まで崩さないようにしましょう。


長くなりましたが最後は手の甲についてです


手の甲は簡単です結論だけ書きます。


・手の甲は基本フォームを崩してはいけません!!


これをふまえて先ほどの3つの写真を見ると手の甲がすべて同じフォームなのが分かると思います。手の甲は家で言う基礎、指が柱です。基礎が安定してないと柱は絶対立てられません。


長くなりましたが最後にこの第2回のまとめを書いておきます。基礎でありながら超重要なことになるのでしっかり習得してください。


・脱力が出来ていれば自然に曲がった指になる

・弾く時は必ず鍵盤に触れた状態から指を動かす!!

・ピアノを弾く時は第三関節を稼働させて弾く!!

・指の肉厚(クッション)の差を使い分ける

指の関節は打鍵時のフォームを最後まで崩さない

・手の甲は基本フォームを崩してはいけません!!


がんばって練習してみてください!!

次回はピアノの重要テクニックである『ペダリング』について学んでいきましょう!

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