【ピアノ演奏温故知新】第1回ヴラディミール・ソフロニツキー

更新日:8月24日

【ピアノ演奏温故知新】では過去の偉大なるピアニストとその奇跡的なピアノ演奏を数多くご紹介していきます。

第1回はソ連が誇る最高のピアニストで自分の演奏のルーツでもある自分が最も好きなピアニスト『ヴラディミール・ソフロニツキー』をご紹介します。



ヴラディミール・ソフロニツキー(1901~1961)

ソフロニツキー

略歴

1901年サンクトペテルブルク生まれ。

アントン・ルビンシテインの弟子であったアンナ・レベデヴァ=ゲツェヴィチにピアノの手ほどきを受ける。

9歳の頃よりショパンの直弟子であるカロル・ミクリとチャルトリツカ王女両名から教えを受けたアレクサンドル・ミハウォフスキにピアノを教わる。

1916~1921年までペトログラード音楽院(現サンクトペテルブルク音楽院)にて名教師レオニード・ニコラーエフに師事した。同級生には作曲家ショスタコーヴィチがいた。

1920年にスクリャービンの長女エレナ・スクリャービンと結婚をした。

1936~1942年までレニングラード音楽院で、その後没年までモスクワ音楽院で教鞭を執っている。

1961年モスクワで亡くなる。(享年60歳)

ソフロニツキーの代名詞

スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第4番 Op.30

演奏スタイル

ソフロニツキーは『スクリャービン』の演奏スタイルに最も近いと作曲者の近しい人物からも言われていた。気まぐれで即興的な雰囲気と風に舞う羽の様な音から熱く燃える溶岩のような音まで自在に使いこなし比類なきスクリャービンを演奏した。この比類なき音はソフロニツキーの弟子であり自分の恩師ニコノーヴィチ先生にも色濃く受け継がれていた。

意外にもソフロニツキー自身は『ショパンへの愛情が自分の全人生を貫いている』と語るほどショパンの音楽を愛奏した。

レパートリーは非常に広くスクリャービンを筆頭にショパン、シューマン、リスト、ラフマニノフ、メトネル等でも圧倒的な名演を遺している。

晩年はスクリャービンの家で本人が生前使用していたベヒシュタインによって少数のお客さんの前で演奏することを好んだ。この一連のライブ録音はCDで聴くことが出来る。

ソフロニツキーが好んで演奏した作品

ショパン:マズルカ 嬰ハ短調 Op.50 No.3

同時代の人物による評価


ゲンリヒ・ネイガウス(ピアニスト) 『彼の演奏は、美の研ぎ澄まされた感情を呼び起こす。その感情は、早春に花開いては、私たちに昔の思い出を何度となく、そしてつねに新たに思い起こさせる鈴蘭やリラの美しさ、かぐわしさにもたとえられよう。ソフロニツキーの手にかかるとこの美しさは、真冬の窓ガラスに咲く氷紋の蘭の花となったり、神秘にみちたオーロラとなったりもする。彼の演奏には、神秘的、かつ不可思議なる何かが、自身に向けられたその痕跡がつねに認められるのだ。』


スヴャトスラフ・リヒテル(ピアニスト)

『あなたは神です!』


ボリス・シリョーツェル(哲学者)

『スクリャービンについて言えば、彼の死後今日に到るまで、スクリャービンを弾いて私を唸らせたピアニストは、ついぞいなかった。だが、ここへきてようやく、真のスクリャービンを私たちに示してくれたのがソフロニツキーなのだ。』


ソフロニツキーの即興性が良く出た名演

シューマン:ノヴェレッテン Op.21 No.8

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