【ピアノ演奏温故知新】第21回マーク・ハンブルク

更新日:9月5日

【ピアノ演奏温故知新】では過去の偉大なるピアニストとその奇跡的なピアノ演奏を数多くご紹介していきます。

第21回はロシア生まれのレシェティツキー門下で戦前に積極的に録音を行い人気ピアニストだった『マーク・ハンブルク』をご紹介します。



マーク・ハンブルク(1879~1960)

ハンブルク

略歴

1879年ロシアのボグチャルに生まれる。幼少期にニコライ・ルビンステインとセルゲイ・タネーエフの下で学んだピアニストで教師の父ミハエルに手ほどきを受ける。

1888年にロンドンでモーツァルトの協奏曲を弾いてデビュー。

1890年に一家でロンドンに移住。

1891年にロンドンで行ったリサイタルをパデレフスキーが聴き彼の師であるレシェティツキーを紹介される。

1895年までウィーンのレシェティツキーに習い。ショパンの協奏曲を弾いてウィーンデビューを果たす。その後オーストラリアでツアーを行い名声を獲得する。

1898年にアメリカデビュー。

1907年ドロテア・ミュア・マッケンジーと結婚する。

1909年グラムフォン社に録音した最初のピアニストのひとりとなる。

1935年にHMVディレクターのレッグにより演奏スタイルが古いとみなされ以降商業録音を行わなくなった。

1937年映画『コモンタッチ』にてテレビに出演した最初期のピアニストになる。

1960年ケンブリッジで亡くなる。(享年81歳)

貴重なマーク・ハンブルクの動画

ベートーヴェン:ピアノソナタ 第14番 『月光』から第1楽章

(使用ピアノはグロトリアン=シュタインヴェグ)

演奏スタイル

ハンブルクの演奏は美しく軽く流麗な音と自由闊達で気まぐれな演奏スタイルを持っています。同時代のピアニストと比べてメカニカルな弱さが見られ作品により演奏の完成度にムラが見られますが十八番の作品では非常に美しい演奏を聴くことが出来ます。録音黎明期から積極的に録音を行ったピアニストの一人であり非常に多くの録音が遺されているが小品が大半であり不当に低い評価を受けています。レパートリーが非常に興味深く現代でも非常に珍しいバッハ以前のエリザベス朝時代のイギリスのヴァージナル音楽を録音しています。さらに同時代の作品まで遺していますが残念ながらほぼ小品しかありません。

ハンブルクの美しい名演

ドビュッシー=ボーウィック:牧神の午後への前奏曲

同時代の人物による評価

フェルッチョ・ブゾーニ(作曲家、ピアニスト)

彼は生きているピアニストの中で最も自然なピアニズムを持っていると考えている。』


テオドール・レシェティツキー(ピアニスト)

『あなたは私が今まで聞いた誰よりもアントン・ルビンスタインのように演奏します。』


イグナツ・ヤン・パデレフスキ(ピアニスト、作曲家)

『これまで出会った中で最も自然で偉大な才能。』


ハンブルクの歌心溢れる名演

メンデルスゾーン=リスト:歌の翼に

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